異文化の衝撃

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2015年8月1日(土)、LVCは電機メーカーに勤務した経験をお持ちの森野辺義孝様を招き、「アフリカ・中東勉強会」の講演をしていただきました。

お話の内容は、森野辺様がアフリカ・中東に赴任されていた40年以上昔の実体験でした。興味深かったのは、ナイジェリアでは主食のフフを作るために、主婦はタロイモを蒸かして臼で搗(つ)き潰し、湯を加えて更に練るという重労働を何時間もしていたこと、アラブのある国では電化製品の善し悪しはその重量が重い方が高性能であると判断されていたことでした。
また恐ろしい話としては、アフリカにはツエツエ蝿という洗濯して干している衣服に卵を産み付ける習性をもつ蝿がいるということでした。これが孵化して人体に入り込むこと、病気になり死に至ることがあるため、アフリカでは衣服を着る前に必ずアイロンをかける習慣がある(アイロンの熱で蝿の卵を焼き殺す)ということでした。

白物家電で生活が便利になり、電化製品も軽量化が図られていた状況の当時の日本人には、どれも驚きの価値観だったとのことでした。
当時実際に現地で貴重な体験をされた森野辺様の講演には迫力と、本当に事実だったのだという説得力があり私たちも驚きの連続でした。

タロイモを搗(つ)く様子

            タロイモを搗(つ)く様子

ちなみに、現代のナイジェリアの中心部では、車・バイクなども走り、大手のホテルやスーパーマーケットもあるようです。タロイモは粉で売っており、湯を加えて練るだけでフフが作れるようになりました。裕福な家庭では、フードプロセッサーを購入して更に簡便にフフを作っているようです。アラブの国でも、今はスマートフォンを持っている人たちもいますから、電化製品の評価の考え方にも違いは無いでしょう。

一方、ツエツエ蝿については、現代では刺された後に適切な時期に投薬すれば命を救える薬があるそうですが、その時期を過ぎると手遅れとなり、広大なサバンナにおいては蝿を根絶できるような手段も無く、ツエツエ蝿の脅威は現代も変わらないようです。

アフリカでは現在も停電に悩まされることが少なくないようで、水のシャワーで体を洗うしかなかったという体験談が多くあります。そんな中でも、インターネットは普及しているようで、上記のアフリカの現在についての記述は、現地で生活されている日本人の方のブログをもとに加えさせていただきました。

森野辺様がお話ししてくださったのは半世紀近く前のことですが、同じ時代においても国が異なれば、かくも生活や考えが異なっていたのだという事実を知ることができました。
今はインターネットが普及し、様々な地域の情報も手に入り易くなりました。それでも私たちが外国へ旅行しようとする時は、旅行本を見て初めて知る事、驚く事がありますよね。ですから、今も外国の方から見れば日本の生活や文化の中にも驚くことがたくさんあるのかもしれません。同時に、私たちが「外国の方は恐らくこうだろう」と思っていることの中にも、当たっていないものが少なくないかもしれません。

森野辺様が提示してくださった以下のアンケート結果は、一つの視点としてとても参考になります。

【外国人が日本に興味のあるベスト10】
1.そば、2.寿司、3.ラーメン、4.着物、5.醤油、6.温泉、7.味噌、8.弁当、9.お寺、10.天ぷら

1位が「そば」というのは、意外なように思いませんか?「弁当」が入っているのも驚きですね。
LVCの目的である「おもてなし」は、先入観ではなく相手の望むことを正しく理解するコミュニケーションから始まるということを、私たちは忘れてはいけないと思いました。皆さん、そのようなことを意識して、日々外国語の勉強に励んでいきましょう。

文責:西原